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CATEGORY:西洋美術
2012年12月12日 (Wed)
マリー・ヒーブナーというアーティストは初めて知りました。
記事 ハムレット劇中劇 「人間はなんという傑作だ!」 The Play Scene in Hamlet
検索して発見した作品が何枚かありましたが、この作品の左は聖母子のよう。タイトルが、王妃ガートルードの台詞。
王妃ガートルードといえば、オフィーリアの死んだ様を語る台詞と追悼の台詞が有名です。
第五幕第二場
He's fat, and scant of breath.
Here, Hamlet, take my napkin, rub thy brows;
The queen carouses to thy fortune, Hamlet.
肉太なあの子の汗と息切れ。ここへ、ハムレット。この布を。さあ、額をふいて。この王妃が運を祈って乾杯しましょう、ハムレット。
saiさんたちのように実際にマリー・ヒーブナーのイラストを見ていないので、この作品画像限りですが、聖母子をイメージして、白いおくるみの赤ん坊を抱き、お乳を飲ませているように見えます。
王妃が「肉太なあの子の汗と息切れ」というのは、当時は体格のよさが男子のよさだったらしく、嬉しさに喜びを表現しているわけです。
第二幕では劇中劇のあと、ハムレットに娼婦の烙印を押されるほどでしたが、第五幕では、王妃ガートルードの母性をこの台詞でよみがえらせたようです。
この乾杯、毒杯で王妃は亡くなります。知っていてハムレットに与えられた毒杯を飲んだのか、運命だったのかはわかりません。ただし王の企みから我が子を救ったことは事実です。
このあと毒剣でハムレットも死ぬのですが。それは王と勘違いして「ねずみ」と言い放って誤ってオフィーリアの父を死なせた天罰か、「復讐するは我にあり」という神の行為を人間が行ったことへの天罰なのか、神のみぞ知る。
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